日本では介護保険制度が導入されて、いろいろな介護サービスの形ができてきました。まず一つとして挙げられるのが、在宅サービスです。自宅で受けることができるサービスと、施設に通うことで受けられるサービスがあり、状況により組み合わせて利用することが可能です。
自宅で受けられるサービスとしては、訪問介護・訪問入浴介護・訪問看護・訪問リハビリテーション・居宅療養管理指導などがあります。施設で受けられるサービスは、デイサービスで知られる通所介護・デイケアといわれる通所リハビリテーション・ショートステイ・特定施設入居者生活介護などです。さらに、生活環境を整えるサービスとして、福祉用具貸与や特定福祉用具購入、住宅改修などを実施できます。いろいろな介護サービスを受けるにあたり、ケアマネージャーによるケアプランの作成が行われると、それぞれの利用者に合った介護を実施するのに役立ちます。
在宅サービスは利用者が住んでいる場所で行われますが、住み慣れた地域の実情に合わせて、高齢者が要介護状態に陥っても、最後まで自分らしく生活できるように配慮された仕組みが、地域包括ケアシステムです。介護保険だけでなく、医療保険制度を含めた形で地域を支える仕組みで、団塊の世代の方が75歳以上となる2025年を目標に、各自治体でシステムの構築が急がれています。利用者の日常生活圏で、住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に提供することが目標です。